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| 隻腕の黒帯 誕生!!
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[世界最大の極真空手、岐阜太田道場に、“隻腕の黒帯”誕生!10年で念願達成、「弟の分まで強く」と精進]
124ヵ国に千200万人超の会員を擁する世界最大の空手道会派「国際空手道連盟極真会館」の岐阜県太田道場(太田清貴代表、本部・恵那市)に、“隻腕の黒帯”が誕生しました。
▽ 本文
極真空手は格闘家・大山倍達(1923〜94)が創始した防具などを着けない直接打撃制空手。
“世界一過酷”と言われ、入門者の1lしか認められない黒帯(初段)を、左手だけで取ったのは、中津川市手賀野の会社員、榎本吉宏さん(36)です。
榎本さんが入門したのは26歳の時。その3年前、作業事故で右上腕部から切断。心身の葛藤が続くなか、親友に誘われ、「強くなれば自信がつくのでは」と始めたのです。
稽古は厳しい分だけ充実感も大きく没頭していきましたが、何といっても苦労したのは組手。どうしても手数で勝てず、「右手さえあれば」と思う事もしばしばでしたが、そのつど「その右手があったら空手はやっていなかったのだ」と自戒。痛みや悔しさをバネに、稽古に励んできました。
ところが30歳のある日、父親が営む会社で一緒に働いていた一歳違いの弟が他界。ボクシングで国体入賞経験もあるスポーツマンで、優しかった最愛の弟を失った痛手は「腕を失った時より大きく」(吉本さん)、その後の人生に取り組む姿勢を変えました。
苦しい時、恐怖を感じた時、「弟の分まで強く生きてやる」という思いが湧きあがり、果敢に挑戦。
32歳で茶帯になってからは「片手が言い訳にならない」型に重点を置き、大石最高師範から直接指導を受けるまでに。ついに今回、黒帯昇段審査に挑戦することを許され、10年目にして見事、念願を果たしたのです。
「空手を通じ、『人生には、自分ではどうにもならないことがあり、それを受け入れること、いまあるものを大切にすることが肝心だ』と教わりました」と榎本さん。
「ここまで続けられたのは両親、太田先生をはじめ周囲の方々のおかげ。常に上を目指し、一生懸命生きることで恩返ししていきたい」と話しています。
(P=黒帯を取った榎本さん(右)と太田先生)
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